骨が治るまでにはすごく時間がかかるのでいつもじれったい思いをしています。
初めて整形外科で骨折の治療をうける患者さんならなおさらでしょう。
例えば足の骨を折って手術したとしても、体重をかけられるようになるのは手術してから4週間~6週間くらいたってからのことが多いです。
今日は骨折の治癒過程についてのおさらい
0.骨折
1.初期反応
骨折が起きたら出血するので、血腫ができる。
血腫に接する骨膜や周囲軟部組織の上で未分化な細胞が増殖する。
マクロファージがわさわさと寄ってきて、線維性の血餅として肉芽組織に変化させる。
この肉芽組織から、また、この肉芽組織を足場にして骨芽細胞や軟骨細胞の前駆細胞が出現する。
2.膜性骨化
骨芽細胞により骨基質が合成させる。
この過程では軟骨形成は介さない。
3.軟骨形成
次の過程に軟骨形成がある。
膜性骨化が成熟するにしたがって、肉芽組織にみられる未分化間葉系細胞が分化して軟骨基質を合成する。
4.内軟骨性骨化
軟骨からの骨形成が中心。この時期には軟骨と骨が骨折部で混在した状態。
ここから先は骨折部で軟骨が骨に置き換わるまで延々とリモデリングが続く。
けっこう複雑です。骨ができるまでの過程には骨芽細胞からダイレクトに骨基質ができる過程と、軟骨から骨が形成される過程と二通りあるわけですね。
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