私が実際に臨床をやっていてもこれらの数字は妥当かなと感じます。
腰椎すべり症とか、椎間板ヘルニアとか、腫瘍性病変とか明らかな異常があれば別ですが、異常が指摘できないことの方が多いのです。
腰痛で病院を受診したことがある人はわかるかもしれませんが、病院を受診しても「骨の変形があるから」とか、「レントゲンでは明らかな異常がないので筋肉や筋膜の炎症でしょうね」と言われて消炎鎮痛薬を処方されることが多いと思います。
原因がはっきりしない腰痛が多いわけですから、その症状に合わせた治療をするしかありません。
人間の体はよくできているもので、痛みの治療をしていると、原因を治療したわけではないのに病状がよくなるということがよくあります。
原因がわからないことが多い、腰痛ですが、原因の一つに姿勢の異常が大きく関わっているという説があります。
この図に示されるとおり、脊椎にはカーブがついています。ちょうど腰椎のあたりでは前弯といって、お腹の方に向かってカーブが形成されています。
「原因のわからない腰痛」の原因はこの脊椎の形が崩れようとしていることにあるのではないかというのです。腰椎のお腹の方に向かうカーブが大事、ということです。
そういう観点から、姿勢をよくする、脊椎をいい形にするというところに腰痛治療の鍵がありそうです。
実際にロビン・マッケンジー(The McKenzie Institute - Welcome to the McKenzie Institute International)という人物は腰痛に対して独自のエクササイズを用い、たくさんの患者を治療してきたそうです。
独自のエクササイズといっても、そう難しいことではありません。マッケンジー法のコンセプトが”腰痛は自分で治す”というものですから、自宅でも十分できそうなものになっています。
腰痛の急性期は安静にする、というのが常識でしたが、このように背屈することで急性期から腰痛が改善することがあるそうです。
これらは本書に掲載されているエクササイズの例です。
私は腰痛治療にあたる者として、もどかしい場面もよく経験するので、このエクササイズは取り入れてもいいなと感じました。
上の写真はエクササイズの一部で全てを掲載することはできませんが、腰痛で苦しんでいる方、試しに本書を参考にエクササイズしてみてはいかがでしょうか。
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