2012/12/11

病的反射とは


病的反射とは上位運動ニューロン障害に伴って起こる原始反射。
その一つであるバビンスキー反射は錐体路障害でみられる。


2012/12/05

ツァイガルニク効果

問題が完全に解決されてしまうと、その問題については忘れてしまうが、中断されたり、答えがなかなか与えられないとそれが深く記憶に残るという効果




ナチュラルハイジーンとは


ヒポクラテスの食事が人間の生理からみてもっともふさわしいとするもので、果物、野菜を主食にしている。とくに果物の水はいのちの水とし、消化に使うエネルギーを大幅に節約し、その分を体の浄化作用に使おうというものである。


渡邊昌
医と食 第4巻3号から        


2012/12/02

大腿骨頚部骨折の治療


大腿骨頚部骨折は基本的に高齢者の骨折であるため、早期手術早期離床が原則。手術までに何日もたってしまうと、尿路感染や誤嚥性肺炎、せん妄など様々な合併症を併発する。

手術


Garden分類に応じて選択される。



GardenⅠ、GardenⅡは骨接合術(ハンソンピン)、GardenⅢ、GardenⅣは人工骨頭置換術を行う。


ハンソンピン




人工骨頭



後療法


どちらも術中にトラブルがなければ、術後は可及的全荷重で坐位、立位、歩行訓練を始める。


2012/12/01

自律神経過反射とは


T5,6(第5、第6胸髄)以上の脊損患者で排尿反射など自律神経系の反射の回復期以降にみられる。

膀胱直腸、その他麻痺域への刺激が脊髄の後索・脊髄視床路を損傷部位まで上昇し、途中で各髄節の反射(交感神経反射、すなわち腹部内蔵血管のスパズム)が起こり、全身性の血圧上昇を呈する。

全身性の血圧上昇は頚動脈洞や、大動脈弓の圧受容器により感知され、非麻痺域の血管拡張(頭痛、発汗、紅潮、鼻閉)と迷走神経を介した徐脈を起こす。


2012/11/29

サルコペニアとは


サルコペニアとは加齢に伴う筋力の低下、あるいは老化に伴う筋肉量の減少のことである。Rosenburgによる造語。 

Rosenburg IH: Sarcopenia: Origins and clinical relevance. J Nutr 127: 990S-991S, 1997

2012/10/01

アテトーゼとジストニアの違い


アテトーゼ

変動する不規則な不随意運動。その肢位は一定ではない。

遅く、不規則、非律動的で休みなく、這うような力強い運動であり、タコの足のような運動と表現される複雑な不随意運動である。

主動筋と拮抗筋は同期して収縮し、筋肉は肥大している。共同運動が困難で各筋がゆっくり勝手に動いてしまうので一定の姿勢保持ができない。

四肢、顔面、頚部に多く、四肢は特に遠位部優位である。


ジストニア

一定の姿勢異常を主症状とする。

持続的な筋緊張によりしばしば捻転性または反復性の運動や異常な姿勢をきたす。

体幹、四肢近位部の捻転性姿勢異常。

2012/08/14

Hettingerの方式とDeLormeの方式


Hettingerの方式

等尺性収縮による筋力増強訓練方法

「1日6秒間の最大抵抗もしくはその2/3以上の負荷をかけて筋肉を収縮させると筋肉の増強を得る」


DeLormeの方式

等張性収縮による漸増抵抗運動による筋力増強訓練方法

「筋力値を1RM(repetition maximum)とし、最大負荷を10RMとして抵抗運動を行う。10RMの1/2の負荷で10回の収縮、次に10RMの3/4の負荷で10回の収縮、さらに10RMの負荷で10回の収縮と計30回行う。筋力の増強に応じて毎週10RMを再決定し、負荷量を調整する。」

2012/07/17

アスペルガー症候群とADHDの違い


アスペルガー障害では自分の興味のあることや関心のあることに限定的に執着するという特徴がある。対人関係についても相手の感情を汲んで話をしたり、言葉の裏を読んで会話をするということが苦手などで孤立してしまう可能性が高い。

ところで自閉性障害(自閉症)は3歳位までに症状があらわれ、以下の3つを主な特徴とする行動的症候群とされている。

  1. 対人相互反応の質的な障害
  2. 意思伝達の著しい異常またはその発達の障害 
  3. 活動と興味の範囲の著しい限局性

要するにアスペルガー障害はごく簡単に言うと、言葉や知能に遅れがない自閉症で、コミュニケーション障害が目立つ状態のことを指す。


ADHD(注意欠如・多動性障害)は不注意、多動性、衝動性が症状の主体である。アスペルガーと同様に言葉や知能の遅れはない。

一つの物事に執着するということはなく、逆に興味や関心のあることはすぐに変わってしまうためじっと集中していることができない。 

そのため対人関係でも、その場の雰囲気や相手の感情を汲んであげることは可能だが、すぐに暴れたり、衝動的な部分があるため、アスペルガー症候群とは違った意味で対人関係作りが難しくなる。結果としてコミュニケーション障害が生じる。



強直性脊椎炎、びまん性特発性骨増殖症、後縦靭帯骨化症


強直性脊椎炎

強直性脊椎炎は腰痛や前屈制限と仙腸関節の関節症が特徴。前縦靱帯の椎体付着部からの骨化、すなわち靭帯骨棘形成が始まり、側面像で椎体の方形化が認められる。進行すると竹様脊柱(bamboo spine)となる。人口の0.04%、家族内発生あり、男性に多い。好発年齢は10代後半から20代。HLA-B27が約90%で陽性。RFは陰性。


びまん性特発性骨増殖症(DISH)

びまん性特発性骨増殖症(DISH)は脊椎前方に著明な骨増殖性変化を伴う病態。股関節など他の骨・靱帯にも骨棘形成が骨端部を中心に強く認められる。


後縦靭帯骨化症(OPLL)

DISHの一部分症として発生したり、強直性脊椎炎に合併して発生することがある。



2012/07/09

Wolffの応変則(ウォルフの法則、Wolff's law)


幼小児の骨折治癒過程では機械的な刺激によって 、凸側では骨吸収(remodeling)、凹側では骨増殖が起こり、本来の生理的機能を有する骨の形態に戻ろうとする作用がある。これをWolffの応変則と呼ぶ。
 ー リハビリテーション医学Q&A p.475

荷重側で骨形成が進み、非荷重側で骨吸収が進むことになる。すなわち骨折して曲がった骨はまっすぐになろうとすることになる。これを骨の再造形(リモデリング)という。




2012/07/05

ホルミーシス効果


ホルミーシス効果(アンチエイジングの場合)とは。

本来体に悪いもの(運動や活性酸素など)でも、適量であれば健康にプラスに働くというもの。

運動によって活性酸素が産生されるが、適度の刺激になって抗酸化システムが活発になり、結果的に健康にプラスになる。

多発性骨端異形成症(MED: multiple epiphyseal dysplasia)


全身骨の骨端に異形成を認める骨系統疾患で、脊椎の変化は比較的軽い。低身長の程度は比較的軽く、多くは四肢短縮型である。なかには均衡型のものもある。重症型(Fairbank型)と軽症型(Ribbing型)とに分けられ、重症型にはcartilage oligomeric matrix protein(COMP)遺伝子の異常が、軽症型には9型コラゲン遺伝子の異常が報告されている。遺伝形式は常染色体優性である。若年で荷重関節の変形性関節症を発症する。



2012/07/04

高這い位

両手を床に着けたままで両脚はひざを伸ばし、這う姿勢のことをいう。高齢者が床から立ちあがる際に行う工程のひとつで、片膝ずつ立てた後、この「高這い位」になり、そののち上体を起こして立ち上がる。




ジストニア


ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害の総称。姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣といった症状が起きる。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。

持久力訓練が骨格筋に及ぼす影響


  • 脂肪利用能の向上
  • グリコーゲン利用の低下
  • 乳酸蓄積の遅延
  • ミトコンドリア内の酸化的代謝の増加

※ 持久力訓練では筋肥大は起こらない

2012/06/29

METとは


MET(metabolic equivalent of task)とは、一定時間に消費されるエネルギー(率基礎代謝量)が安静坐位の何倍に相当するかを示す単位。

安静に座ったままテレビなどを観賞しているときを1METとし、平地を普通に歩いたり部屋の掃除などをしていると3METsといったように、安静時の運動量の倍数でさまざまな運動が数値で表される。

1MET=3.5ml/kg/分の酸素消費量に相当する運動負荷量


>> Metabolic equivalent - Wikipedia, the free encyclopedia

2012/06/28

記銘力(きめいりょく)とは


記憶力と記銘力の違いについて。


記銘力(きめいりょく)とは、新しく体験したことを覚える能力のこと。

それに対して過去に体験したことを保持する能力は記憶力という。


紛らわしいのできちんと区別して覚えたい。


ベッド上安静で筋力はどれくらい低下するか


完全なベッド上安静のままでいる時の筋力は
  • 1週間に15~20%低下
  • 3~5週で約50%に低下
する。

いったん筋力が落ちてしまうと大変です。
高齢者は特に筋力の回復に時間がかかるので要注意。

2012/05/14

世界の百歳人に学ぶ健康と長寿の9つのルール 「ブルーゾーン」


ブルーゾーン  世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルール
特定の地域に長生きをしている人が多いことが知られています。日本の沖縄もその一つです。

その特定の地域には長生きのための何らかの秘密があると考えるのが自然です。

本書は長寿をテーマに、ナショナルジオグラフィックに寄稿していたジャーナリストが書いた一冊。

  • イタリア・サルデーニャ島
  • 日本・沖縄
  • アメリカ・ロマリンダ
  • 中米コスタリカ・ニコジャ半島
の百歳人を対象に調査しています。


そこから導き出された結論は、

  1. 適度な運動を続ける
  2. 腹八分で摂取カロリーを抑える
  3. 植物性食品を食べる
  4. 適度に赤ワインを飲む
  5. はっきりとした目的意識を持つ
  6. 人生をスローダウンする
  7. 信仰心を持つ
  8. 家族を最優先にする
  9. 人とつながる
というもの。

最近僕はアンチエイジング医学を勉強し始めているのですが、そこで話題になるテーマが多くて興味深かったです。

特に食事は腹八分にし、食べ過ぎないようにすることということは盛んに言われています。

本書では赤ワインとナッツの効用についても力説されています。

僕は適度にお酒を呑んで楽しくなるのが好きなので、これはうれしいニュース。節制ばかりでは楽しくないですから。

ワインの中でもサルデーニャ地方のカンノナウ種ブドウはポリフェノールの作用がほかのワインに比べて2倍も3倍も強いのだそうです。

また、ナッツは冠動脈に起因する心疾患にかかるリスクを減らす。一回60グラムのナッツを週に5回以上食べていた人は、ナッツを食べない人より平均2年長生きする。そういったことが言われています。

ナッツの中でお勧めされているのは、アーモンド、ピーナッツ、ピーカンナッツ、ピスタチオ、ハシバミ、くるみ、松の実など。

ワインは1日1~2杯、ナッツは50gくらいを目安に摂取するといいそう。ワインもナッツも摂り過ぎには注意ですよ!アルコール、カロリーを過量に摂取することになります。

僕はさっそくカンノナウワインとナッツを試してみることにします。



ブルーゾーン  世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルールブルーゾーン  世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルール
(2010/12/29)
ダン・ビュイトナー

商品詳細を見る


アンチエイジング的な話題の問題点はなかなか医学的な証明がされていることが少ない点です。情報が玉石混交なのも事実です。これからデータの蓄積と検証がされていくことと思います。

ただ、医学的裏付けを待っていてもいつになるか分かりませんから、いい歳のとり方をしたければ、害のない範囲で実践していくのが現実的かと。


2012/04/18

足の形いろいろ あなたはどの形?



日本人の足の形は3パターンに分けられます。

エジプト型、ギリシャ型、ポリネシア型といいます。ちなみに僕はギリシャ型。

何やら不思議な名付けですが、古代彫刻の足の形に由来するのだそうですよ。

エジプト型の人は先の細い靴を履き続けてると、外反母趾になりやすいから気をつけて。

ギリシャ型の人は第2趾の先がぶつからないような靴をえらんだ方がいいと思いますよ。

豆知識のような整形外科の話題でした。





Pages